公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
第2編 共通工事
第2章 配管工事
第2節 配管付属品
2.2.1 一般用弁及び栓
(1) 給水管に取付ける場合、接水部が鋳鉄製の弁はライニング弁とする。
(2) 塩ビライニング鋼管の配管に取付ける場合、ねじ込み式の弁は JV 5 (管端防食ねじ込み
形弁)の給水用とする。
(3) 耐熱性ライニング鋼管の配管に取付ける場合、ねじ込み式の弁は JV5 (管端防食ねじ込
み形弁)の給湯用、フランジ形の弁は JV 8-1 (一般配管用ステンレス鋼弁)とする。
(4) バタフライ弁は、蒸気給気管、蒸気還菅、高温水管及び管端が解放された配管のバルブ
止めには使用してはならない。
(5) 蒸気用の場合、給気用は玉形弁、還水用は仕切弁とする。ただし、ゲージ圧力0.1MPa未
満の給気用は仕切弁としてもよい。
(6) 高温水用は、仕切弁又は玉形弁とする。
(7) 油用は、仕切弁又はコックとする。
(8) ブライン用は、仕切弁とする。
(9) 青銅弁の弁棒は、耐脱亜鉛材料とする。
(10) 屋内オイルタンク及びオイルサービスタンクの最高液面以下に設ける元バルブ及びドレ
ンバルブは、JIS B 2071(鋼製弁)による10K外ねじ仕切弁又は同等以上とし、所轄消防
署の承認したものとする。
(11) ライニング弁は、JIS B 2031(ねずみ鋳鉄弁)によるナイロン11又はナイロン12による加
熱流動浸漬紛体ライニングを施したもので、塗膜は、ピンホール皆無のものとする。
(12) 揚水ポンプ、消火ポンプ、冷却ポンプ及び冷温水ポンプの逆止弁は、次による。
(イ) 全揚程が30 mを超える場合は、衝撃吸収式とする。
(ロ) 弁の呼び径65以上の場合は、バイパス弁内蔵形とする。
(ハ) 弁の耐圧部及び漏れ試験圧力は、JISで規定する検査基準による。
標準仕様書で規定するバルブの規格
規格番号 | 規 格 名 | 呼び圧力 |
最高 使用温度 |
弁 種 |
JIB B 2011 | 青銅弁 | 5K,10K | 120℃ |
仕切弁、玉形弁、アングル弁、 スイング逆止め弁、リフト逆止め弁 |
JIS B 2031 | ねずみ鋳鉄弁 | 5K,10K | 120℃ |
仕切弁、玉形弁、アングル弁、 スイング逆止め弁 |
JIS B 2032 |
ウェハー型ゴムシート バタフライ弁 |
10K,16K | 120℃ | バタフライ弁 |
JIS B 2051 |
可鍛鋳鉄10Kねじ込み形弁 (仕切弁) |
10K | 220℃ | 仕切弁 |
JIS B 2071 | 鋼製弁 | 10K,20K | 425℃ |
仕切弁、玉形弁、アングル弁 スイング逆止め弁 |
JV 4-2 |
鋳鉄弁ー可鍛鋳鉄及び 球状黒鉛鋳鉄小形弁 |
10K,16K | 220℃ |
仕切弁、玉形弁、スイング逆止め弁 リフト逆止め弁 |
JV 4-3 |
鋳鉄弁ー可鍛鋳鉄及び 球状黒鉛鋳鉄弁 |
10K,16K | 220℃ |
仕切弁、玉形弁、スイング逆止め弁 |
JV 4-4 |
鋳鉄弁ーマレアブル鉄及び ダクタイル鉄小形弁 |
10K,16K,20K | 350℃ | 仕切弁、玉形弁、リフト逆止め弁 |
JV 4-5 |
鋳鉄弁ーマレアブル鉄及び ダクタイル鉄弁 |
10K,16K,20K | 350℃ | 仕切弁、玉形弁、スイング逆止め弁 |
JV 5 |
管端防食ねじ込み形弁 (5K・10K仕切弁) |
5K、10K |
40℃ 80℃ |
管端防食形及びY形ストレーナの 性能及び試験方法 |
JV 8-1 | 一般配管用ステンレス鋼弁 | 10K,16K,20K | 220℃ |
仕切弁、玉形弁、スイング逆止め弁 リフト逆止め弁、ウェハー形逆止め弁 ボール弁、バタフライ弁 |
JV 8-2 |
一般配管用ステンレス鋼 ストレーナ |
10K、20K | 220℃ | ストレーナ |
注 1.ねずみ鋳鉄弁(10K形)の弁座は、ねじ込みとする。
2.銅管用の仕切弁、逆止め弁及びボール弁は、管接続部を JIS B 2011(青銅弁)に示すソルダ
形としてもよい。
3.バタフライ弁の弁体はステンレス鋼製とし、ギヤ式とする。
なお、給湯用に使用する場合のゴムシートの材料は、フッ素ゴム等の温度等に適応するものと
する。
4.ボール弁は、呼び径50以下はレバー式、呼び径65以上はギヤ式とする。
5.消火用の弁は、消防法令に適合するものとする。
6.衝撃吸収式逆止め弁は、JV 8-1のウェーハー形逆止め弁の性能及び試験による。
ストレーナ
1.水及び蒸気用
(1)呼び径50以下は、鋳鉄製、ステンレス鋼製又は青銅製のY形ねじ込み式、呼び径65以上は鋳鉄製又はステンレス鋼製のY形又はU形でフランジ式とし、ステンレス鋼製のものはJV 8-2(一般配管用ステンレス鋼ストレーナ)の呼び圧力10K及び20Kによる。
なお、掃除口用プラグ及びスクリーンは、ステンレス鋼製又は黄銅製で、網目は水用においては40メッシュ以上(電磁弁の前に設ける場合は、80メッシュ以上)、蒸気用は80メッシュ以上とする。
(2)塩ビライニング鋼管又はポリ紛体鋼管に取付ける鋳鉄製ストレーナは、2.2.1「一般用弁及び栓」(11)に規定するライニングを施したものとする。また、ねじ込み式のストレーナは、JV 5(管端紡食ねじ込み形弁)の給水用による。
(3)耐熱性ライニング鋼管に取付けるストレーナは、JV 5(管端防食ねじ込み形弁)の給湯用又はJV 8-2(一般配管用ステンレス鋼ストレーナ)の呼び圧力10K及び20Kによる。
2. 油用
鋳鉄製腹式バケット形で、ストレーナの点検が容易な構造とし、「水び蒸気用」(1)に準ずるものとする。