空気圧操作機

主な特徴

 1. 一般的に、操作時間速い

 2. 操作時間を速くしたり、遅くしたりすることが可能である。

 3. 動力源が喪失した場合、バルブの開閉位置を決めることが可能である。

 4. 耐久性が比較的良いことから、開閉頻度が多い個所に適している。

 5. 構造がシンプルなため、メンテナンス性が良い。

 6. 防爆地域で用いるのに適している。(付属品は防爆仕様が必要)

 7. 計装空気を必要とするため、一般的にランニングコストが高くなる。

 8. 供給空気圧源と操作機の距離が長いところでは、応答性が鈍くなる。

空圧操作機の種類

 1. 作動形式

  a) 複作動形

  b) 単作動形(スプリングリターン形)


 2. リニア形

  a) シリンダ式

   ・弁棒が直線動作する玉形弁や仕切弁などに用いられる。

   ・複作動形及び単作動形

  b) ダイヤフラム式

   ・主に調節弁用のバルブの操作機として用いられる

   ・複作動形及び単作動形    

 3. ロータリ形

  a) ラック & ピニオン構造

    シリンダ内部にあるピストンが空気圧

   によって、直線方向に押しだされたシャ

   フトはラック(平歯車)に連結されてい

   て、ラックがピニオン(小歯車)を回転

   運動に変換させ、ピニオンに連結されて

   いる出力軸が90°回転する。

    出力トルクは、複作動の場合どの開度

   でも同じであるが、単作動の場合は空気

   圧を加えたとき、スタート時が最小にな

   り、スプリングバックの場合は、その逆

   になる。 

  b) スコッチヨーク構造

    シリンダ内部にあるピストンが空気圧 

   によって、直線方向に押されたシャフト  

   はスコッチヨークに連結されていて、出

   力軸が90°回転する。

    出力トルクは複作動の場合、スタート 

   とエンドが最大になり45°が最小になる。

   単作動の場合は空気圧を加えた時、ス  

   タート時が最も大きく、およそ中間開度

   が最小になり、エンドがスタート時と中 

   間開度の凡そ間になる。スプリングバッ 

   クの場合は、その逆になる。

空気圧操作機の付属品

  a) ポジショナー:アクェーターで、任意のバルブ開度に維持するために用いる。

  b) エアフィルタ:操作エア中の湿気、ドレン異物を除去するのに用いる。

  c) 減圧弁(レギュレータ):コンフレッサから送り出される圧縮空気は、圧力的にあまり安定し

   ているとは いえない。この不安定な空気圧力を装 置の仕様に合わせ、適切な圧力に調節し安定

   ささせるために用いる。

  d) ルブリケータ(オイラ):空気圧ライン各機器の効率寿命の増大を図るため、自動的にオイル

   を霧状にし、空気の流れに混入させて空気圧ラインに送り込み、潤滑を必要とする操作機器、末

   端機器への噴霧給油を目的とする。

  e) フィルタ付減圧弁:アクチェータ作動用のエア中に含まれている湿気、ドレン、その他の異物

   を除去し、任意の圧力に維持するために用いる。

  f) 電磁弁:アクチェータの操作エア切換えを電気信号でおこなぅのに用いる。複作動型アクチェー

   タには4方向切換弁、単作動/スプリンングリターン型には3方切換弁または4方切換弁のOUT

            ポート片側をプラグで閉じて用いる。

  g) エアバルブ(均圧弁):複作動アクチェータを手動で作動する場合、シリンダー内の空気圧を

   大気圧と等しくする場合に用いる。

  h) スピードコントローラ:アクチェータの作動速度を緩やかにする場合に用いる。

  h) 急速排気弁:アクチェータの作動を速くする場合に用いる。

  i)  サイレンサー:切換弁の排気音を低減する場合に用いる。サイレンサは切換弁の排気口に用い

   る。

  k) リミットスイッチ:アクチュエータの開・閉位置の確認を電気的に発信するのみ用いる。開表

   示閉表示にそれぞれ独立して設ける。う

  l)  近接スイッチ:センサの中で物体の接近及び、近傍の物体の有無を非接触で検出するものを総

   称して近接スイッチと呼んでいる。JIS規格(JIS C 8201-5-2)では、金属の存在を検出する誘導

   形近接スイッチ、金属及び非金属物体の存在を検出する静電容量形近接スイッチ、音響反射物体

   を検出する超音波形近接スイッチ、物体の存在を検出する光電形近接スイッチを近接スイッチと 

   定義している。